人気の工場夜景ツアー いつもと違う視点が新鮮

人気の工場夜景ツアー いつもと違う視点が新鮮


いま、じわりと人気を呼んでいる工場夜景ツアー。

北海道室蘭市、神奈川県川崎市などで定着しつつある、注目の観光形態です。

新潟市でも行われているということで、お邪魔しました。

8月27日に開催された「第3回 信濃川ウォーターシャトル夕日クルーズと工場夜景バスツアー」。

新潟市東区役所を出発地に、今代司酒造や新潟空港も巡るコースのうち、ウォーターシャトルの乗船から途中参加しました。

北前船で栄えた新潟市の歴史や、新潟西港の話を新潟シティガイドのスタッフさんが案内するなか、信濃川をクルーズ。

新潟市のシンボル、国の重要文化財にも指定されている萬代橋を橋の下から観察したり、

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新潟港を守る大型浚渫船「白山」を間近に眺めたり。

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今の萬代橋を作った時の話ですが、掘削した川底の土をコンクリートに活用して節約したことから、建設当初は予定になかった御影石の化粧貼りを施すことができたのだとか。以前、別の取材で聞きいた、そんな話を思い出しました。

また、「白山」は、大河・信濃川が運ぶ大量の土砂を汲み上げる、頼もしい港の味方。水深が浅くなると、船が入って来れないですからね。

ちょうど帰港していた大型客船「飛鳥Ⅱ」を眺めながら、水と砂と町のストーリーに思いを巡らせました。

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ガイドさんによる、戦争時の空襲の話も印象的でした。語られる機会は多くありませんが、先の大戦では、港湾都市・新潟も空襲を受けているのです。

 

降船後は東新潟駅へ移動。

JRの旅客と貨物が一緒になった駅で、線路がたくさん。

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高所から見渡すことができる穴場スポットです。

さらに、旭カーボン株式会社へ。通船川沿いの工場夜景です。

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カーボンブラックという製品を作っている会社です。

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カーボンブラックとは炭素からできた原材料で、タイヤやインキなどに使用されるのだとか。

その原料は油やガス。原油生産量が国内ナンバー1の新潟らしい産業と言えそうです。

また原油の話は、新潟の温泉の話とカンケイがあったりして。

信濃川と阿賀野川を結ぶ通船川沿いの風景には、山の下閘門排水機場もそうでしたが、新潟の歴史や地形、地質と結びついた興味深いストーリーがたくさんありそうです。

 

人気の工場夜景ツアー、次の開催は9月24日。詳しくはこちらをどうぞ。

(GATAポスト編集・早見)