【地形】シリーズ1 水と砂の町、新潟。大人の社会科見学 in 新潟港
横浜、神戸、長崎、函館と並び、幕末の開港五港に選ばれた新潟のみなと。
2019年に、新潟港は開港150周年を迎えます。
新潟は、「水と砂」の町であることが、港の成り立ちを追うとよく分かります。
新潟市のシンボルとして親しまれている萬代橋。
国の重要文化財にも指定されているその萬代橋から下流が、新潟西港です。見慣れたはずの光景ですが・・・。
「おでかけKomachi」という本の企画で訪ねた新潟港。
路地歩き名人の野内隆裕さんと、RYUTist(りゅーてぃすと)ののんのちゃんにお供いただきました。
なにしろ新潟市は、日本ナンバーワンの最長河川、信濃川の河口に位置する町です。大量の水と砂が運ばれてくる場所。江戸時代には、信濃川と阿賀野川の河口が合流していた時期もあったのです。水と砂により姿を変えながら形作られたのが今の新潟市です。
そんな、悠久の時の流れ感じながら見学した山の下閘門排水機場。
海抜0メートル前後の土地だらけの新潟市なので、大雨が降るとさあ大変。ほっとけば浸水するため、水をポンプで汲みださねばなりません。日々の暮らしを守る重要な施設なのです。
またここは、通船川で材木を運ぶ筏を通す役割も担っており、「新潟のパナマ運河」などとも呼ばれています。
こちらは新潟造船での様子。
巨大な船を少しずつ作り上げていく、人の力を実感しました。
戦争も生き延びた木造のドックが現存。貴重な産業遺産です。
さらに、浚渫兼油回収船「白山」を見学。
浚渫船は、川底の土砂をさらう船です。
大河、信濃川が運んでくる砂をさらって港の水深を保ち、船が入港できるように安全を確保しているのです。
私はみなとぴあ周辺をよくジョギングしますが、「白山」以外の浚渫船も見かけます。なるほどですね。
取材後に、入船みなとタワーから新潟を眺めました。左に見えているのが信濃川河口に停泊している「白山」、右に少しだけ砂浜と海が写っています。
緑がこんもり茂っている部分は防砂林と砂丘列。
信濃川が運んだ砂が海風で吹き上げられ、長い年月をかけて砂丘を形成したのです。
7月16日に発売したばかりの「おでかけKomachi ベスト」で、大人の社会科見学として港で働く人たち、船のこと、新潟の地形のことを紹介しました。ぜひ、ご覧ください。
新潟県内の書店、コンビニ、スーパーで発売中です。
アマゾンでも購入できます。
(GATAポスト 早見)