やれ、かか起きれ・・・ 古くからの祭り、でもちょっとユーモラス
「石船」と書いて「いわふね」と読む神社、石船神社。
その昔、ニギハヤヒノミコトという神様が石の船に乗って訪れ、漁業や農業を教えたという言い伝えがある村上市岩船地域の神社です。
似たモチーフの伝説が残る「いわふね」という地名は全国各地にあり、歴史ロマンを駆り立てますが、その話は今回は置いておいて。
村上市の岩船地域で500年以上の歴史を持つと言われる岩船大祭が、10月18日・19日に行われました。
19日の本祭の早朝、「タンコタンタン…」と先太鼓の音が響きます。「やれ かか おきれ、おぐわまま ふかせ(さあ母さん、早く起きて赤飯を蒸してくれ)」と奏でているのだとか。
祭りが生活に根付いているようで、面白い話です。
石の船で降り立った神様の祭りなので、「お船様」を屋台に乗せるのが岩船大祭の特徴。
また、村上と言えば伝統工芸の木彫堆朱(ついしゅ)・堆黒(ついこく)が有名です。これらの技を存分にあしらった絢爛(けんらん)豪華なおしゃぎりも見ものです。
祭りの日は無礼講となり、玄関や戸を開け放って人々をもてなすのが習わしとのこと。
地域の皆さんのお話しを聞くのも、こうした祭りを訪れる大きな楽しみのひとつです。
岩船大祭の様子は、こちらでも詳しく紹介されています。
新潟文化物語
地域の伝統の祭り、ぜひたずねてみてください。毎年、10月18日・19日の開催です。
(GATAポスト編集・早見正明)