
あの人も歩いた。弥彦、岩室、越後の道
新潟県内随一の観光客入り込み数を誇る弥彦。
休日、平日を問わず訪れる観光客の、多くの人々のお目当てはやはり、彌彦神社。江戸時代には、有名な「あの人」も訪れたことが分かっています。
『奥の細道』の松尾芭蕉。
『東海道中膝栗毛』の作者、十返舎一九。
幕末の思想家・吉田松陰。
学校の歴史の授業に登場する“有名人”たちです。教科書の中だけの話ではなく、彼らは実在し、弥彦を訪れていたのだと考えると、歴史のスターたちの存在がちょっと身近に感じられます。
さて、彼らの旅を支えたのが、「街道」です。
江戸時代に整備が進んだ各地の街道は、天下太平の世情も手伝い、一般庶民の旅行ブームも支えました。全国的にはお伊勢参り、新潟では彌彦神社の参詣が人気を呼びました。
彌彦神社参詣ルートの面影を、いまに伝えるのが北国街道。参拝者たちの精進落としの町として賑わった岩室温泉街は、いにしえの宿場の風情をよく残しています。
普段、何気なく通っている道路にも、その道の下には先人たちが残した足跡が堆積していたりするものです。
暑さもやわらぎ、過ごしやすい季節になりました。「道」をテーマに、のんびりと歴史散策をするのも面白そうです。
街道と岩室宿について、こちらのページでさらに詳しく紹介しています。
新潟文化物語
(GATAポスト編集・早見正明)