生涯で生み出した物語は1200編! 弱き者のために童話を書いた日本近代童話の父。

生涯で生み出した物語は1200編! 弱き者のために童話を書いた日本近代童話の父。


明治15年(1882)、高田(現・上越市)に生まれた童話作家・小川未明。生涯を通して童話1200編、小説650編、詩や随筆など1400編と、数々の作品を世に残しました。

東京専門学校(現・早稲田大学)に進学し、在学中に小説家としてデビューした未明。初期の作風はロマンチックで、文壇に認められず苦しい生活を送っていたといいます。

それでも懸命に小説と童話を書き続けていた未明に、長男と長女の病死という大きな不幸が襲いかかります。この出来事をきっかけに、作品の主題をさらに深め、後の代表作となる『赤い蝋燭と人魚』『月夜と眼鏡』『野薔薇(のばら)』を次々に発表しました。

「子どもの目で、子どもの心で世界を見ることが、亡くなった子どもの心に寄り添うことに繋がると考えたのでしょう。それは、大人とは異なり、死でさえ美しいものに見える、ロマンチストの目です」と教えてくれたのは、上越教育大学の小埜裕二先生。未明に関する多数の著作をもつ、未明研究の第一人者です。

大正15年(1926)に、「この先は全てを童話に捧げる」と宣言をして、新しい童話の可能性を開拓していきます。日本のアンデルセンとも呼ばれる未明の作品は、今なお多くの人を魅了し、さまざまな形で語り継がれています。

 

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新潟文化物語