水もしたたるいい祭り!ニッポンの美と風情と、熱気を楽しめる堀之内十五夜まつり

水もしたたるいい祭り!ニッポンの美と風情と、熱気を楽しめる堀之内十五夜まつり


『動』と『静』が共存するフォトジェニックな伝統行事

この祭り、何しろ見どころがあくさんある、珍しい祭りです。魚沼市で9月12日(金)から14日(日)まで行われる堀之内十五夜まつりです。

エネルギッシュに町を練り歩く神輿パレードは、アマチュア写真家たちの格好の被写体となっています。もみ方が勇ましく、担ぎ手たちは頭上に神輿を掲げるだけでなく、高々と投げ上げてしまいます。

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神輿に加え、りんとして美しい日本舞踊を披露する、踊り屋台も町内を巡行します。

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祭り初日の八幡宮前で。

 

そして、この祭りにいっそうの風情を与えているのが、太鼓・鉦(かね)・笛・三味線で調べを奏でる屋台ばやしです。神輿の『動』と屋台の『静』があるユニークな祭りです。県内では他にないと思うので、『静』の部分の歴史をちょっと掘りさげてみます。

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幕府に市(いち)を認められた、わずか3カ所のひとつ

ここ堀之内は、かつて三国街道の宿場町でした。江戸時代には参勤交代がここを通っていました。祭りの屋台ばやしは、街道の往来のなかで誕生したものです。

堀之内のおはやしは、縮問屋の娘の『貞さん』が、京都に滞在中に覚えた祇園ばやしを基にしたもので、江戸時代後期のこと、というのが通説になっています。当時は縮の売買が盛んで、堀之内は小千谷、十日町と並び縮三市場として幕府公認の指定を受けていました。雪国の気候・風土が育んだ上質な麻織物は京の町で高く売れたそうです。
街道のにぎやかな往来の中、縮を媒介に京から運ばれた芸事の花粉が、堀之内で花開いた、そんな感じでしょうか。

小千谷、十日町の織物は有名ですが、堀之内もそうだったとは、発見ですね。それだけに歴史を知っておくと、祭りの味わいも格別です。

さて『動』にもどります。

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神輿の熱気をやわらげるべく、町のあちこちで人々が水をかけてあげるのですが、最終的にはこうなります。

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なんと、神輿ごと魚野川に入っていくのです。このパレードのラストは、祭りの名物になっています。

また、花火大会も催されます。先日の片貝と同じく、こちらも奉納煙火です。今年の見どころは根小屋橋のナイアガラと、42歳厄払いの二尺玉とか。楽しみですね。

(早見)

堀之内十五夜まつり

主なスケジュール ※詳細は堀之内商工会ホームページ

●9月12日(金)
15:30~ 神輿お祓い・屋台等奉納
19:00~ カラオケ大会

●9月13日(土)
10:00~ 堀小ブラスバンド部
14:00~ 消防戦隊ウオヌマンショー
17:40~ 歌謡ショー(原沢みなこ)
19:30~21:30 大煙火大会

●9月14日(日)
9:00~ 熱気球体験試乗会
13:00~ 神輿パレード(神輿流し)
18:00~ 大民謡流し