【新潟・アスリートブック】 和を持って勝利を目指す~プロバスケットボール 新潟アルビレックスBB・小松秀平

【新潟・アスリートブック】 和を持って勝利を目指す~プロバスケットボール 新潟アルビレックスBB・小松秀平


プロバスケットボール・TKbjリーグの2014-2015シーズンが10月4日に開幕する。新潟アルビレックスBBは4、5日の秋田戦(新潟市東総合スポーツセンター)でスタートを切る。今シーズン、新キャプテンに就任したのが小松秀平だ。プロ7年目、職人肌のシューターが、選手個々のつながりを第一にしたスタイルでチームをけん引する。

 

小松秀平メーン用リサイズ

キャプテンの責任を果たそうという思いは、行動に表れている。「チームメート同士のコミュニケーションを大切にしていきたいです」。小松はチームの和を重視して今季を戦う決意でいる。

新潟は開幕前のプレシーズンゲームで5戦1勝4敗。1勝は9月23 日に行われた最終戦の群馬戦(佐渡市両津総合体育館)だった。その試合後、小松はチームメートに言った。「自分達はもっと変われるし、もっと強くなれる。お互いを尊敬し合おう」。プレーの内容を指摘するのではなく、精神面を説いた。

練習時から、自分が感じたことをすぐにチームメートに伝える。今シーズン加入した外国人選手のスティーブン・バン・トリースはリバウンド獲得が期待されている。ただ、プレシーズンゲームでは、遠めの距離からシュートを狙うことが多かった。小松は直接、スティーブンに言った。「うちの課題はリバウンド。それを解決できるのは君なんだ」。意気に感じたスティーブンは、群馬戦で12リバウンドと奮闘した。

温厚な性格。声を荒げて叱咤するタイプではない。個々と正面から向き合い、じっくり話し合う。「モチベーションを上げるためにはどうすればいいのか。みんな何をすればいいかは分かっているので、きちんと話し合えばいいんです」。チームメートを信じ、真摯に言葉をかける。

平岡富士貴ヘッドコーチは言う。「秀平はうちで一番の3点シュートの名手」。同時に「プレーのみに集中しがちになる部分もある」。プレー、特にシュートの精度の高さは日々追求している。全体練習の後、民間のコートで打ち込みをするほどだ。

ただ、ともすればそこに意識が集中し、チーム全体を見る目が不足しがちに。平岡HCは「秀平が柱になることで、戦力の層は厚くなる。自覚を持ってもらうためにもキャプテンに選出した」。期待を込めた指名。小松はそれに応えつつある。

リーダーシップをより高めるために必要な要素は、プレーのレベルアップだ。今シーズンはシュートフォームを微調整した。ボールをセットする位置を腰の高さから腹部へ。「ほんの少しの差だけど、それで打つタイミングが変わってきます」。開幕前は下半身の強化に重点を置いた。スクワットを中心に鍛え直した。プレシーズンゲームでは、相手に当たられても、簡単にはバランスを崩さなかった。粘り強さを実感。成果は出ている。

「コートの内外で引っ張っていけるようになりたいです」と言う。今シーズンの目標は「もちろん優勝です」。誠実さと、十分な意欲を持ち合わせる新リーダーが、チームを統率していく。
(斎)

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