「新潟から全国へ」 新潟発のアイドルユニット『ケミカル⇄リアクション』が注目度、ライブ動員数急上昇中
新潟を拠点にライブ・イベント活動を行っているアイドルユニット「ケミカル⇄リアクション」が注目を浴びている。10月、新潟市で行った単独ライブで100人を超える観客を集めた。新潟、東京で月20本以上のライブ、イベントに出演するなど、地道に活動を続けながら着実にファンを増やしている。
ケミカル⇄リアクションのメンバー。左から長谷川莉沙さん、成沢舞香さん、中沢佑香さん
ケミカル⇄リアクションの単独ライブが10月26日、新潟市江南区のライブ・カフェバー「桃源郷」で行われた。観客数は112人。桃源郷が4月にオープンして以来、最多入場者数に。ケミカル⇄リアクションにとっても、自分たちの単独ライブの最多動員数だった。
成沢「いつもとは温度が違いました。暑かったです」
中沢「会場の設定は18度だったらしいですけど、それでも暑くて」
長谷川「ステージからの景色が普段と違いました。隙間がなかったです」
8月、事務所から「ミッション」が与えられた。定期的に桃源郷で行う単独ライブで、前月以上の観客がこなければ即解散というもの。8月は45人、9月は55人。そして10月26日。当日の午前の段階で、チケットの販売状況などから観客数は約80人の予想だった。事務所から提案があった。「100人を越えたらミッションを撤回する」というもの。
中沢「そこからファンの方々にツイッターで拡散してもらったり。お客さんも一緒に増やそうと思って協力してくださったんです。力を貸してもらったおかげです」
昨年12月に結成。その直後からライブ活動やイベント出演をしてきた。今年3月からは毎週東京に通って、ライブ、イベントを行っている｡月の出演本数は新潟と東京を合わせて20本以上。そんな中での「ミッション発動」だった。
成沢「ライブができることが当たり前になっていたんです。本当は当たり前じゃないのに。ミッションのおかげで、ライブができることや、そういう場所を設けてもらえることのありがたさに気付かせてもらいました。この方法じゃないと、私たちは成長できないと思いました」
長谷川「それまで、ライブの動員数にあまり変動がなかったんです。少し増えたり、減ったり。それまでも、お客さん見に来てもらおうという努力はしていたのですが、ミッションを課せられるまでは、そこまで本気ではなかったのかもしれません。それからはいろいろな人に、来てもらうように声をかけるようになりました」
中沢「ミッションを最初に聞いたときは驚きました。でも、自分たちならできる、ってプラスに考えました。もちろん解散をしたいわけではないですし、ファンも増やしていきたかった。ミッションをクリアしていけば、動員も確実に増えて行きます。着実な1歩になると思いました」
ミッションのクリアを目指すことで、明らかに意識は変化した。特にファンに対しての感謝は強くなった。
長谷川「毎回、ライブ後に物販をやるんです。ブースにたくさんの人が並んで、私たちと記念撮影をしてくれる。ただ、ファンから『握手をしてもらっていいのかどうか分からない』と言われたんです。握手券があったり、お金を払ってもらったりするわけではないので。今は、自分たちから手を差し出して『ありがとうございました』と言うようにしています」
成沢「ミッションをやるようになって、各地のイベントに自分たちのファンが見に来てくれるようになったんです。赤いTシャツを着た『ケミカリスト』の皆さん。少しずつだけど、増えていくのが目で分かるようになりました。応援してもらっている実感があって心強いです。大切な存在なんだと。応援してくれる人たちがいるからこそ、自分たちが存在する意味があるんです。好きになってくれた人たちを大事にしたいです」
中沢「10月のライブ当日、80人から100人に増やさなければならないことに戸惑ったんです。午後6時の開演までに20人も増やせるのかなって。不安がありました。でも、やると決めて、集まってほしい、という気持ちがあれば、できるんだって。お客さんには楽しんで見てもらいたいし、また来てもらいたいです。多くの人に『ケミカリのライブは楽しい』と言ってもらって、広めてもらえるような自分たちになりたいです」
東京でのライブやイベントには、軽自動車に3人で乗って移動。お盆期間は、渋滞に巻き込まれて開始ギリギリに到着。私服のままステージに立ったこともある。冬場は高速道路が濃霧で通行止めになり、途中から一般道に移って3時間の遅刻。そういう日々を苦労と感じたことはない。
長谷川「東京には、東京のファンの方がいます。待ってくれている人がいると考えると、苦ではないです」
中沢「ライブが終わったら『新潟に帰って、次に何をしようか』って考えるんです。精神的にまいったりはしないですね。ただ、運転していると腰が張って（笑）」
成沢「活動するって、最初からこういうものなんだと思っていました。それに新潟にも東京にもファンの人たちを作ることができるというのは有利です」
成沢さんのワンボーカルに、中沢さんと長谷川さんのツーダンサー。アップテンポからポップなナンバーまで、歌と振りをバランス良くまとめる。オリジナル曲のCD「もしも明日世界が終わったとしても」をリリース。整った容姿からアイドル的な視点で見られるが、ステージでは本格的なアーティスト路線でパフォーマンスを披露する。拠点は新潟。ただ、活動範囲を県内に限定しているわけではない。「新潟から全国へ」がテーマだ。
成沢「新潟の『ご当地』という感覚はないです。東京でやっているせいもあるからだと思います」
中沢「活動の場から新潟を切り離すことは考えていません。でも、固執しているわけでもないんです。毎週東京でライブをしていたら、東京のアイドルとも変わらないです」
中沢さんは最年長の29歳。昨年までは県内企業のOLだった。幼い頃からタレントになりたいという秘めた思いがあった。それを行動に移したのが昨年。「やったもん勝ち、というか。30歳になる前に行動しようと。それで会社も辞めて、1本に絞りました」。メンバーであると同時に、マネジャーとして営業活動も行っている。
もともとソロのアーティストを目指していた20歳の成沢さん。知り合いだった中沢さんに誘われて、地元のアーティストのライブを見たことが本格的に目指すきっかけなった。「アイドルにはちょっと抵抗があったんです。でも、売り出すにはいいかなって（笑）。それまではバラードを中心に歌っていたんですけど、今はアップテンポも歌えるようになって。幅が広がりました」。
長谷川さんは最年少の19歳。ブログの高校生ランキング1位になったこともある人気ブロガーでもある。もともと人前に出ることは苦手なタイプだったが、タレントには憧れていた。「進学も就職も目標がないのにどうしようか、と思っていました。そのときに誘われて。親を説得しました」。
それぞれユニット以外に、リポーター、MC、モデルとして活動している。ケミカル⇄リアクションは個々の目標に到達するための土台という位置付け。そのスタンスで1年後の自分を思い描いた。
長谷川「ファッションの仕事をしたいと思っています。ケミカリが有名になり、1人1人も有名になって、自分はファッション関係で、同世代に憧れられる存在になりたいです」
成沢「『成沢のソロが好き』と言ってもらえるファンを増やしたいです。いろいろな人とコラボをしたり、さまざまな表現ができるようになりたいです。そういう自分を確立させたい」
中沢「まずケミカリが売れていることです。個人としては、テレビにも出るようになり、『テレビに出ているあの子』、と言われるように。マネジャーとしても、『中沢に任せれば大丈夫』と言われるようになりたいです」
11月30日に定期ライブがある。「ミッション」が外れて最初の単独ライブ。
中沢「ミッションがなくても100人は超えないと。もっと知ってもらわなければならないです。今までツイッターの拡散が中心だったけど、フライヤーを配ったり、いろいろとやるつもりです」
成沢「声で、言葉で伝えないと。来てほしいですと直接伝えたいです」
長谷川「常に進化しないと。現状維持ではダメです」
将来の目標は日本武道館での単独ライブ。ユニット名の意味は「化学反応」。ライブを重ねる度に様々な反応を起こし、それを受け止めて目標に近付いていく。
◆11/9昼◆ケミカリ＆百花繚蘭 2マンライブ ＠桃源郷
【会場】Live & Cafe Bar 桃源郷
【時間】開場13:00/開演13:30
【料金】1000円(+1D)
◆11/9夜◆ケミカリ＆百花繚蘭＆CANDY GO!GO! ３マンライブ ＠桃源郷
【会場】Live & Cafe Bar 桃源郷
【時間】開場18:00/開演18:30
【料金】2000円(+1D)
◆11/30◆ケミカリワンマンライブ ＠桃源郷
【会場】Live & Cafe Bar 桃源郷
【時間】開場15:00/開演15:30
【料金】1500円(+1D)
◆12/14◆ 道pro感謝祭2014＠新潟LOTS
【会場】新潟LOTS
【時間】詳細後日
【料金】前売：大人2000円、中高生1500円、小学生以下無料
当日：大人2500円、中高生2000円、小学生以下無料
☆ライブ情報・問い合わせ
道pro
http://michipro09.jp/
TEL･FAX025-278-7754
