【新潟・アスリートブック】 追求する『楽しさ』~プロレス・松山勘十郎

【新潟・アスリートブック】 追求する『楽しさ』~プロレス・松山勘十郎


田上町出身のプロレスラー、松山勘十郎の地元凱旋試合が14日、田上町町民体育館で開催される。

 

松山勘十郎メーン1 リサイズ

タイトルは「田上プロレス祭」。サブタイトルは「松山勘十郎十周年記念公演」と歌舞伎一座の公演のように銘打たれている。

文字通りに今年でプロレス生活10周年。闘龍門でデビュー後、みちのくプロレス、大阪プロレスに参戦し、今年4月からフリーで活動を始めた。「地元で試合をするのが夢でした。楽しみです」。フリーになって大きな目標の1つをかなえた。

顔面に隈取りを施した外見は、名レスラーのグレート・ムタ、グレート・カブキと同系統。ただ、試合のスタイルは全く違う。

田上大会のキャッチコピーは「プロレスって観た事ありますか? すっごく楽しいんですよ」。華麗な空中殺法を披露したかと思えば、試合中に突然、タレントのモノマネを始める。観客のヤジに反応して逆ギレも。一転、対戦相手に謝罪をすることもある。

予測不能なパフォーマンスの連発に、観客席からは笑いが絶えない。プロレスファンからは、お笑い系プロレスの第一人者的存在として支持されている。

観客に喜んでもらうことが第一。この10年、「夢を追ううちにここまで来られた感じです」と言う。フリーになってからは特に開催PRの活動の時間を絶やさない。訪れる先では、飛び込みでメディア出演をすることもある。隈取りのメークのまま、街中を移動する。

「プロレスを知ってもらいたいという気持ちが強いです。楽しさを分かってもらえたら」。リングにつながるパフォーマンスは宣伝活動の段階から始まっていることを十分に意識している。

中学時代、プロレスマニアだった友人に影響を受けて、すっかり染まってしまった。三条工業高校(現新潟県央工業高校)ではプロレスラーになる準備として、強豪のレスリング部に入部。五輪に2度出場した経験のある原喜彦監督のもとで厳しい練習に耐え抜いた。そして卒業後に闘龍門でデビューした。

現在は試合以外に割かなければならない時間が増えたが、自宅での筋トレは欠かさない。主に多彩な技が求められるメキシコ流プロレス系の団体で経験を積んできた。楽しさを追求する土台には、レスラーとしての確かな体力、技術がある。

松山勘十郎メーン2 修正 リサイズ

夢をかなえ、次の夢を追う。10年を新たなスタートと捉えている。「常設の試合会場を持ちたいです」。凱旋はその第一歩になる。

(斎)

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