街のサンタたちから子どもたちへ絵本のプレゼント。「サンタ・プロジェクト」絵本贈呈式

街のサンタたちから子どもたちへ絵本のプレゼント。「サンタ・プロジェクト」絵本贈呈式


敬和学園大学(新発田市)が主宰し、クリスマスを病院で過ごす子どもたちに、市民が絵本を購入してプレゼントする「サンタ・プロジェクト」の絵本贈呈式が12月17日、新潟市の県立がんセンター新潟病院で行われた。

 

GATAポスト サンタ贈呈メーンリサイズ

 プロジェクトは2009年から始まり、今年で6回目を迎えた。この日は敬和学園大学の下田尾治郎・宗教部長とプロジェクトの実行に携わった五十嵐光さん(1年)、本多悟さん(同)が、絵本の入ったプレゼント用の箱を持参して訪れた。絵本は同病院に入院中の子どもたちに1人1冊ずつ渡される。

受け取った小川淳医師は「長く入院している子どもたちが、支援をいただいたことにより、治療に前向きになってくれることを祈ります」と感謝を述べた。下田尾部長は「病院でつらい思いをしている子どもたちに、少しでも光が入るようになれば」と話した。

 プロジェクトの参加方法は、賛同している書店で入院中の子どもの個人カードを選び、病院名、年齢、性別などのデータを確認。その子どもにあった本を購入すると、ラッピングされて本人に届けられるというもの。購入者には「サンタ認定書」が渡される。本はがんセンター病院のほか、新発田病院、福島赤十字病院にも送られる。

 初参加した五十嵐さんは「クリスマスは自分がプレゼントをもらってうれしい気持ちなるものだったけど、もらえない子どもいる。今回参加して、考えるようになった」、本多さんは「自分がプレゼントを渡す側になって、学ばせてもらった。来年も参加したい」と話した。

 プロジェクトの参加者は年々増えている。県外では長野・松本市、神奈川・相模原市などにも実行委員会がある。今年は15日の締め切りまでに定員に達した。下田尾部長は「今年もあっという間に集まりました。市民の方々が年々多く協力してくださるようになっています」と広がりを実感している。クリスマスの意義、プレゼントの意味を考える輪は着実に大きくなった。