デジタル全盛のいま改めて考える、豊かな暮らしとは?
かつて新潟県には、700人ほどの瞽女(ごぜ)がいたといわれています。
瞽女とは、 目の不自由な女性の旅芸人です。
分かりやすい例では、2008年に『ICHI』という映画で綾瀬はるかが演じた役が、瞽女の設定でした。
新潟県には高田瞽女と長岡瞽女の2派が大きな組織を形成し、長岡瞽女は明治時代には400人を数えたとのことです。
彼女たちは三味線を携え、遠くは関東や東北地方にまで巡業に出かけ、各地の家々を訪ねて「門付け」を行い、瞽女唄を届けました。
瞽女唄の定番というと、「葛の葉子別れ(くずのはこわかれ)」。歌舞伎や浄瑠璃でも有名な物語で、人間の姿を借りた狐が、人間の夫との間に生まれたわが子と別れなければならなくなる一節です。
インターネットなどはなく、テレビやラジオもない、あるいは普及していなかった時代。瞽女唄を聞くことは、人々の娯楽のひとつでした。三味線と肉声の唄というシンプルな表現手法は、もしかすると聞き手の想像力を最大限に引き出していたのかも知れません。
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