いま学校で良寛さんを教えてないと知り、驚いたので改めて勉強することにしました

いま学校で良寛さんを教えてないと知り、驚いたので改めて勉強することにしました


個人的な話で恐縮ですが、我が子が学校で良寛さんのことを教わっていないことを知り、驚きました。
越後が生んだ“スーパースター”なのに。モノがあふれかえっている「いま」こそ、清貧の中に生きた良寛さんは注目されるべきなのに。私自身も、もっと、勉強していきたいと思っています。そして、子どもたちに伝えていきたいと思います。

そんなわけで、燕市五合庵を訪ねてみることにしました。

夜、良寛さんが簡素に暮らしていた五合庵に、泥棒が忍び込んだ。が、庵には盗るものが何もない。かわいそうに思った良寛さんは、寝たふりをして寝返りを打ち、なけなしの布団を盗みやすいようにした…。かつて学校で教わったそんなエピソードは、今でも忘れられません。その時に詠んだとされる俳句です。「盗人に 取り残されし 窓の月」 句は子どものときに習ったかどうか、覚えていませんが、いま、大人だからこそ分かる深い味わいです。

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燕市国上山のビジターセンターです。ここでは食事ができるほか、展示ルームでは良寛さんが遺した書の複製を観る(無料)ことができます。良寛さんの独特な書は、今なお多くの人を魅了してやみません。江戸の高名な文人、書家の亀田鵬斎という人がはるばる良寛さんを訪ね、大きな影響を受けたことから、鵬斎は越後がえりで字がくねり」などという川柳も残されたとか。

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駐車場に車を止め、10分ほど歩くと五合庵(復元)に着きます。こじんまりとしたこの庵で、ほとんど何も所有せずに毎日を過ごした良寛さんは、いったいどんなことを考え、感じていたのか。また、今の世の中を見たらどんなふうに思うだろうか。考えていると、普段とは全く違う時間の流れ方を感じます。

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五合庵のすぐ近くには高所スポット、千眼堂吊り橋があり、また、標高313メートルの低山・国上山の登山口もあります。レジャーのついでに立ち寄るのもよし。ぜひ、越後の偉人の足跡に触れてみてください。

(早見)